○小竹之葉者 三山毛清尓 乱友 吾者妹思 別来礼婆(一三三 柿本人麻呂)
乱友の訓みが定まらない。みだるとも、みだれども、まがへども、さやぐとも、さやげども、さわげども等。間宮氏はさわけどもと訓む。
ささのははみやまもさやにさわげどもわれはいもおもふわかれきぬれば 橘千蔭
ささの葉はみ山もさやに乱(さや)げども吾は妹おもふ別れ来ぬれば 信綱
笹の葉はみ山もさやに騒けども我は妹思ふ別れ来ぬれば 間宮
小竹(ささ)の葉はみ山も清(さや)に乱(さわ)けども吾は妹思ふ別れ来ぬれば 私訳
○不念乎 思常云者 天地之 神祇毛知寒 邑禮左變(六五五 大伴駿河麻呂)
邑礼左変の訓みが定まらない。礼は社の誤字とする説あり。間宮氏は国こそ境へと訓む。
おもはぬをおもふといはばあめつちのかみもしらさん△△△△△△△ 橘千蔭
思はぬを思ふといはば天地の神も知らさむ邑禮左變 信綱
思はぬを思ふと言はば天地の神も知らさむ国こそ境へ 間宮
念はぬを思ふと云はば天地の神祇(かみ)も知らさむ邑(くに)こそさかへ 私訳
参考文献:間宮厚司『万葉集の歌を推理する』
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